動物園の設計図が載っている図書。過去の作品から現在の作品まで様々載っている。動物によって必要な広さ・設備が違うので、とても役に立つ！

紹介され、今まで流布された歴史の表層が剥がされた

「ルポ・動物園」である。もとになっているのは、１５年間７００回以上続いている共同通信の子ども向け連載の「生きもの大好き」である。しかし、本書は子ども向けの本ではないし、「生きもの大好き」という内容とはちょっと違う。著者ももともと、生きもの好きというわけではない。あとがきによれば、もともと「動物園記者が考える動物園論」という構想で書き始めたが、半分進んだところで頓挫し、「ルポ　動物園」にかわったとのことである。「自分の足でとぼとぼ歩いて、見たこと、聞いたこと、感じたことをつづっていく。さらには学んだこと、考えたことも盛り込んで、動物や動物園と自分の関わりが深まっていく過程を記録する」本となっている。そして、学んだこと考えたことの中には動物園論も含まれるため、本書は動物園と動物園に関わる人々のついてのたくさんの情報と、動物園に関する様々な問題の検討を含む、たいへん興味深い動物園新書となっている。動物園中心の本なので、水族館に関する記述は多くない。真ん中あたりで非カリスマ種のイワシやイカを展示している「アクアマリンふくしま」の館長の話が出てくるぐらいである。しかし、最終章(第四章)の途中からは、クラゲで有名な加茂水族館、ユニークな展示説明の竹島水族館が取り上げられ、水族館の意思・役割という面白いテーマとなる。一、目次○試し読みで詳細な目次を読むことができる。略。二、問題○たくさんの問題が提起されている。主要なものだけ上げると。○動物園の定義☆法、各種事典、取材体験から、動物園の必要条件として「収集」「飼育」「展示」を選び、「動物園は動物を収集・飼育・展示する施設である」と定義する。○動物園の原罪☆動物園は野生動物を捕獲してきて、人間に隷属させる施設である。この原罪をどう乗り越えるか。☆動物園の原罪を消し、正当化する論理として、動物園の「四つの役割」が主張されている。「種の保存」「教育・環境教育」「調査・研究」「レクリエーション」である。○それでも消えない不当性☆研究は人間の都合で行われるもので、レクリエーションは人間を楽しませるためという面を有する。（ただし、「見世物」というのは、動物園人への侮辱的表現とされている）。動物にとっての不当性は残る。☆それで、見られる動物の負荷を最小にし、侵害を減らすために、アニマルウェルフェア（動物福祉）の概念が導入され、環境エンリッチメントの取り組みが広がっている。○動物の擬人化☆動物の擬人化は、メディアの飛びつきやすいところだが、動物の存在や行動に本来と別の意味を与えて、情報の受け手だけでなく、書き手もミスリードしてしまうことがあるので、避けるべき。☆しかし、擬人化は動物の個体への愛情愛着（名前を付ける）に基づき、その動物の権利の尊重につながる場合もあるので、全否定は難しい。○「飼育係」のことをマスコミが「飼育員さん」と呼ぶのは適切か。☆適切ではない。本書は飼育係で統一している。理由が面白いが、ネタバレ防止で略。○１９４３年の上野動物園の動物殺害を描いた１９７０年出版のベストセラー反戦絵本「かわいそうな象」の内容は史実とどう異なるか。☆これは約３０頁費やして論じられていて、おそらく論点検討の中で一番長い。ネタバレ防止で略。○水族館のポップさは肯定されるべきか。☆第一章ではどうポップにするか、どう歪めて面白くして報道するかと考えるマスメディアを批判する動物園人の声が出ていたが、最終章ではポップさ（ある種の軽さ、いい加減さ等）こそが水族館の大きな強みだと述べる水族館人の著書が出てくる。面白い。四、私的感想○情報も問題も感想もたいへん面白かった。結論を出していない問題も多いが、原罪、擬人化等難しい問題が多く、部外者が無理に結論を出さないほうがよさそう。○ちょっと物足りないのは、動物園、水族館の経営状況の解析が出てこないことである。「種の保存」「教育・環境教育」「調査・研究」「レクリエーション」「環境エンリッチメント」にどの程度の費用がかかり、入場料等でどの程度の収益が得られているのかわかりやすく教えてほしかった。○「かわいそうな象」批判がちょっと厳しすぎるように思える。これはあくまでも創作絵本である。五、蛇足○たまたま１１月１２日の新聞を開いたら、和歌山のアドベンチャーワールドで、アヒルに鳥インフルの感染が確認され、飼育されていたダチョウ１羽、ほか５６羽の家禽が殺害されたという記事が載っていた。悲しい記事である。

動物も動物園も好きなので読んだんですが、あまり良い本ではありませんでした。「はじめに」から第1章が丸々長い言い訳になってます。「わたしはもともと、生きもの好きというわけではない」で始まり、本書執筆の経緯がダラダラと続きます。著者は共同通信の社員で、「生きもの大好き」の担当者なんだそうですが、自分語りがすぎるのではないかと。長い言い訳を読まされる身になってください。久しぶりに本を読んで不愉快になりました。こういうのって「おわりに」などで少しだけ触れるものではないかと思います。読者のことをあまり考えていない、劣化した記者の書く文章です。

同じ話の堂々巡りで何を言わんとしているのかサッパリわかりませんでした。

期待したツチブタが出演してなかったので星1。パンダなんて中国に返してツチブタをメインにしろよ。

ウン十年前の小学生の時に2回行った上野動物園、もう記憶がほとんどなくなってました。かすかになってしまった記憶を少しでも取り戻せたらと視聴してみましたが…もう手遅れでした、残念。当時は動物しか見た記憶がないのですが、園内に史跡がいくつかあったとは。おっさんになって初めて知りました。主役の動物たちですが、厳選された24種を丁寧に取り上げています。まぁそれはそれでいいとも思うのですが、もう少し浅く広くであってほしかったです。加えて、終盤のナレーションレスは少々寂しい感じでした。最後までナレーションが欲しかったですね。最終盤に出てくる大鷲、何も囲いがない不忍池にいるようですが、どうやって…webで調べて納得でした。カラスとのバトルになってるらいいです。興味ある方はご覧になって下さい。

前半はナレーション付きで解説があり面白かった。後半はひたすら動物の映像が流れるだけなので飛ばしながら見た。後半も字幕でいいから簡単な解説や豆知識があるとより良かった。しかし全体としては大変良くできており、上野動物園に行って実際に動物に会いたくなった。